犬をしつける前にすべき大切なこと

犬のしつけとは簡単にいうと、人間社会で暮らしていく上でのルールを教えることですが、犬をしつける前に私たち人間が犬と付き合っていく中でもっと大切なこと、するべきことをお話ししたいと思います。

 

飼い主さんとの関係が変わるとき

トイレのしつけ、無駄吠え、噛み癖を直すなど、愛犬をしつけなきゃと気持ちが焦ることもありますね。

しつけをする前にもっと大切なこと...、

それは、犬のことを理解し犬と信頼関係を築くこと

愛犬がたとえ人間が望まない行動を起こしたとしても、犬がどういう生きものかを理解し、尊重し、愛犬に合った方法で解決策を考えていく。困った行動を起こした背景には必ず理由があります。尊重すると聞くと甘やかすイメージがありますが、尊重することは甘やかすことではありません。

例えば、噛む犬であれば、噛むことは犬にとっては自然なことです、噛むことを止めさせるのではなく、なぜ噛むのかその理由を考え、愛犬の気持ちを尊重し、改善策を考える。吠える犬であれば、吠えることは犬にとってはコミュニケーションの手段のひとつです。吠える理由もさまざまで、なぜ吠えているのか背景を探り、愛犬の吠えてしまう気持ちも尊重しつつ、犬の性格、育った環境、飼い主さんの普段の接し方によって影響する行動を、正しい方向へと導いてあげる。

犬のしつけを行う前に先ずは犬がどういう生きものかを理解し、尊重することで犬との間に信頼関係が築いていけます。そうすることでしつけトレーニングがスムーズにすすんでいきます。

 

犬と人間の受け止め方は違っても、人間の子育てと犬育ては似ている部分があります。子どもの置かれている状況を理解し受け入れ尊重し、正しい方向へ導びいてあげることで、子供は親を信頼してくれるようになる。愛犬との生活でも頭ではわかっていてもこれが簡単にはいかないのですよね。

 

 

 

犬の困った行動に対する対処法は一つだけではなく、犬の性格、そのご家庭ごとの環境、生活のスタイル、飼い主さんの接し方により異なりますので、愛犬のことでお悩み、困ったことがあればお気軽にご相談ください。

犬と人間との間の誤解①

犬と人間とでは表現のしかたや受け止め方がまったく異なるということ。

臆病な犬が通行人や来訪者に吠えてしまう場合、飼い主さんのよくとる行動は、吠えているときに安心させようと慰めることがあります。しかしそれらが犬を落ち着かせるかというとそうではないようです。むしろ不安がっている犬の行動が強化され、悪化させてしまうと考えられています。

犬を人間のときと同じだと思って人間のようにあつかう人が多いと感じますが、人間では有効的な解決策でも犬には通用しなかったりします。

 

トレーナの学校の研修の時に、先輩の出張トレーニングに同行したときのことを思い出しました。

怖がりで臆病なわんちゃんだということで、その日は大型スーパーに行って人込みに慣れるためのトレーニングに行きました。そのわんちゃんは人込みや交通量の多い道路のそばを歩いているときやスーパーのカートに乗っているときも怯えていました。その時に先輩のとった行動は、犬を落ち着かせようとおやつをあげたり、慰めの言葉をかけていました。

私はその方法が正しいと思いずっとそうしてきました。しかしそれでは効果がないのですよね。

怯えた子といっしょに外出したときは、リードを持つ人が、先ずはあなたを守ってあげるから怖がる必要はないんだという気持ちでリードを握る、そして同調したり慰めることよりも、犬に自信をつけてもらうように教えてあげる、この時におやつを与える飼い主さんもいますが、これもあまり効果的とは思いません。外で怯えている場合は周りの刺激が多すぎておやつどころではないですし、その場しのぎの道具(おやつ)としては有効的かと思います。怯える対象物に対して犬自信が「大丈夫なんだ」と思うようにならなければ、改善は難しいでしょう。怖がりな子は時間を掛けて向き合っていく根気のいる練習が必要だと感じています。そこを諦めて終わるのか、継続していき改善できるかは飼い主さんにかかっています。

 

 

犬と人間の間の誤解②

ご質問の多いトイレのしつけや愛犬がいたずらをした時の対処方法に、粗相をした犬や室内でいたずらをした犬に対してよくあるケースが、犬を追いかけたり、叩いて叱る飼い主さんがいます。

 

①いたずらをして人間が追いかけた場合の犬の受け止め方は、「~すると(いたずら)あそんでもらえるんだ」。

この前・・・したらあそんでもらえたからまたやろう。(人間は叱ろうと追いかけているだけ)

 

②飼い主さんが留守中にオシッコを床にしてしまい、帰宅した飼い主が大きな声で叱ったり、叩いた場合の犬の受け止め方は「飼い主が帰ってくるといじめられるんだ」。(この時犬はいたずらしたことは忘れていてどうして叱られているか理解していない)

 

どちらのケースも誤って解釈しているため、この誤解を解かなければ人間にとって望まない行動(困った行動)は改善されません。

 

粗相をしたから、いたずらをして困るからといって頭ごなしに叱るのではなく、しつけの前に先ずは犬がどういう生きものかということを理解してほしいと思います。

犬の習性や正しい犬の接し方を理解すれば、必ず愛犬と快適に暮らせる日々がきます。

 

この犬種の習性はこうだからという一般論が通用しないこともあります。それは、生まれもった性格に加え、犬が育った環境、おうちの環境、飼い主さんの接し方が犬の行動に影響するからです。

とてもシンプルな考え方ですが、意外に理解せれていない飼い主さんが多いと感じています。

犬をしつける前にすべき大切なこと

犬は人間のことをよく見ています。犬に話しかけるときに気持ちを伝えます。犬は人間の言葉を言語として聞いているのではなく、感情、気持ちを敏感に感じ取る生きものだといわれています。これは私も現場で何度も経験しています。一言も声を掛けてこない来訪者に恐怖のあまり突然震えだす犬、普段ほとんど吠えない犬がある人には吠えたり、逆に普段来訪者に吠える犬が、これはわたくしわたなべに対してですが、ほとんど吠えないということがあります。ここで共通することはその人のもつ「気持ち」、心の中の思いです。もしその人に悩みがあったり、ネガティブで気持ちがふさぎ込んでいたりしたら犬は敏感に察知します。そして感情がとてもポジティブな状態であると、犬はネガティブな人とは異なった行動を見せることがあります。犬が震えるほど恐怖心を抱いているときの相手(人間)の感情、気持ちというのはどういうものでしょうか...何かこわいと感じるのでしょうね。

 

私が普段犬と接するときに気を付けていることは、なるべくネガティブな感情を抱かないことです。ネガティブな気持ちを犬は弱点として読み取ります。常に100%ポジティブな気持ちでいられたらいいのですが、日常落ち込むこともありますので、出張先ではネガティブオーラが出ないように、深呼吸をしたりして、よし!大丈夫!と自分の気持ちを切り替えることもあります。なぜそうするかは、心の状態が犬に影響するからです。自分がいい状態でいて、犬達に安心、信頼できる存在だと思ってほしいからです。犬には人間の気持ちがわかってしまいますから。

犬をしつける前にすべきとても大切なことだと感じています。

 

            犬のことで困ったこと悩んでいることがあればお気軽にご相談下さい。