トレーナーの学校に通っている頃、卒業後もどうにかして犬が吠えているのを止めさせようと、学校で習ったことを犬に当てはめて対処していました。人間が一生懸命になればなるほど、思うようにいかないのですよね。

それから数年が経ち、犬達がいろいろなことを教えてくれました。

今までの犬に対する考え方は随分と変わりました。

犬は吠える生きもの。私は吠えてもいいと思っています。

 ただ、公共の場でわんわん!と吠え続けるのは困ります。外に出ると犬好きな人ばかりではないため、色々と配慮が必要です。今犬にどうしてほしいかといことを教える必要があります。

  

吠えている犬に大声で叱る飼い主さんがいます。しかし、これは全く効果がありません。犬はすでに興奮した状態で飼い主さんの注意など耳に入っていません。しつけをしているつもりが、対処の仕方によってはかえってその犬の行動を悪化させてしまうこともあります。

 

吠える背景はいろいろで、宅配便の配達員が来たときなど突然の来訪者に反応して吠えること、うれしくて興奮して吠えること、何か訴えたくて注意を惹くために吠えることもあります。そういった犬が吠えることは意思表示の手段として受け止めています。

とはいっても飼い主さんがお留守中など明確な理由がないのにいつまでも吠え続けるのは困りますね。

 

愛犬が吠えるからと、口にくちばしのようなものをつけたり、犬が吠えた際に、センサーが吠え声や息を感知し刺激を与え、吠えると嫌なことが起きるということを犬が結び付けることで吠えるのを止めさせる為の首輪(アボアストップ)を付けて対処する飼い主さんもいます。

アボアストップは犬が吠えるたびにガスが噴射されるような仕組みになっており、その嫌悪刺激により吠えがおさまるというものですが、これは一時的に使用するには有効的かと思いますが、こういう道具に頼って犬に吠えるのを止めさせるというのはあまりお勧めできません。 

やはり犬をよく観察して、吠えている原因を突き止め、道具に頼らず対処していっていただきたいと思います。

     

   

犬はなぜ吠えているのでしょうか?吠えることは悪いことではありません。理由があるから吠えるのです。犬の気持ちを無視して、うちのバカ犬が!というのはやめてください。子犬の頃にうまく社会化ができておらず、吠える犬にしてしまったのは人間です。また、生まれつき神経質な性格で吠えやすいケースもあります。犬が吠えるのは、犬の基本的な習性であり自然のことと理解してほしいと思います。

 

吠える理由として、体力がありあまっていたり、退屈な時間を過ごしていたり、分離不安の場合は数時間長い時間ずっと吠え続けることもあります。

実際に無駄吠えで悩んでいる飼い主さんに話を聞いてみると、散歩時間が短かかったり、愛犬との散歩の時間が十分取れていなかったりします。

散歩は運動させることだけが目的ではなく、風を感じ、日光を浴びたり、犬はにおいを嗅ぐことが好きですから、においを嗅ぐことで脳を刺激する、そうすることで犬の欲求も満たされるのです。

欲求を満たされた犬は大抵はおとなしく過ごしているものです。

 

 

 人間が望まない行動を改善する方法に共通すること、まず愛犬をよく観察し、なぜそういう行動をとっているのか犬の性格、環境を理解すること。犬の欲求を満たしてあげているか、居心地のよい環境で過ごせているか、 分離不安で吠えている場合もそれらと平行に飼い主さんとの信頼関係を築くこと。愛犬が飼い主さんに信頼を寄せれば分離不安も軽くなっていきます。